誰かに言われたから動くタイプの人の特性を探る
社内にはいろいろな人がいます。今日は「誰かに言われたから動くタイプの人」を取り上げてみたいと思います。
今日は社内決裁書をメンバーが作成してきたので、その説明を聞いていました。
ひとに言われたとおりに行動する無思考型
決裁書(承認書)というものは、理由がしっかりと書いてあって、金額に応じて、社内決裁者がことなりますが、決裁者に承認を得るものです。
ところが、彼は承認書の金額欄に書く必要がないのに、検収条件をそこに書いたり、本来承認をもらいたいはずだった「金額は変更なし」という承認文がどこにも書いていなかったり。
理由を聞いてみると、他の部署の●●さんがそう書くように(上記)言ってから、そのまま言うとおりに記載した、とのこと。それについては、彼は全く疑問も持たず、考えることをしてなかったとのことです。
言い訳は「●●さんが言ってたから」
彼の言い訳としては「こんなところに時間かけても仕方ないから、言われたとおりに書いただけです。」(要は早く承認が取れればよいというスタンス)といつもの調子で、他人のせいにして、かつ、自分が良ければよいという状態。
一事が万事で、彼は似たような行動(思考)を過去にも何度も繰り返しています。「●●さんが言ってたから、そうやった」「過去もそうしてたから、そうやった」「上司に指示されたから、指示されたままやった」という具合で、まったく考えることをしないのです。
つまり、仕事を任せても、自分で考えることをせず、誰か聞いて進める、という事態。誰かに聞くこと自体は何ら問題ないのですが、誰かに聞いたことをそのまま鵜呑みにして、仕事を組み立てることなく、前後関係も考えることなく、パーツを当てはめていく、そんな状況です。
彼が上司に説明する際は、何一つ仕事の目的や理由が組み立てられてないので、いつも同じ調子で、やり直しを食らっています。そもそも、目的が間違っていることも多いです。
かといって、人から言われたことをそのまま作業してしまうので、余計な作業が増えることが多い。また、彼がやるべきタスクではないのに(彼の分掌または彼のチームの分掌でもないのに)一生懸命、自らタマをもって考えようとします。でも何一つアウトプットは出てこず。とっとと関係者(他のチーム)にタマを持たせて、タスクを管理すればいいだけなのに、と私は思います。いつもこんな具合です。
仕事を組み立て、自分の役割を明確に!
会社の中で仕事を進めるということは、自分で考えるべきタスクなのか、それとも、他のチームの方に考えてもらうべきタスクなのか、仕事を組み立てて、そのときどきで、自分の役割を考える必要があります。彼にはそれができないのです。
仕事のできる人とはは「ひとりで仕事を進めることができる人?」それとも「仕事を組み立て周りを巻き込みながら仕事を進めることができる人?」どちらでしょうか。
答えは、会社の中では圧倒的に後者が大事です。前者も瞬発力としてはとても大事ですが、会社という枠では、後者が圧倒的に大事です。これができる人は自然と昇級していきます。
仕事を組み立て、自分の役割を明確にし、さばいていく、時に、自分の考えるべきパートは手を動かす。これができるようになると、仕事は非常に早く進むし、その人自体の信頼も上がります。
マネージメントとは大きな船を動かすようなもの
仕事をマネージメントすること。会社ではとても大事です。早く若いうちからマネージメントできるような力を養っていくと、自分にとっては困難な仕事があった場合でも、チーム・仲間で解決できることができ、それがまた醍醐味だったりします。
大企業という、大きな船を、ひとりひとりがいとも簡単に動かすためには、一人でオールをこぐのではなく、チームの動きに合わせて、それぞれがお互いの動きを把握しながら、全員でオールをこぐことです。